運転中に煽られたら、平常心が保てなくなり事故を起こしてしまうもの。
岐阜県では車の教習所で「感情コントロール教育」と言って、運転中に怒りを感じるときと似た心理状態で運転する練習というのがあるそうです。
教官の方が、隣で
「早く早く!」
「もっと右もっと右!」
「そうじゃない!左左!」
と怒鳴るように早い口調でせかして、それを聞きながら運転するんです。
普段は落ち着いた運転をする人でも、つい危険な運転になってしまうそう。
そういう訓練を教習所で受けられるのはいいですよね。
煽られると、運転する心理状態がとても不安定になるのです。
では、煽られないためにはどうしたらいいのでしょうか?
車を運転中に煽られない方法をお伝えします。
煽られた経験はありますか?
JAFのアンケートによると、
✤ よくある ⇒7.9%
✤ ときどきある ⇒46.6%
✤ あまりない ⇒39.8%
✤ ない ⇒5.7%
という結果です。
「よくある」と「ときどきある」を合わせると、約6割の人が煽られた経験があると答えています。
運転中の感情のストレスは?
国際交通安全学会の大型トレーラー運転手18人への調査によると、
1⃣ 腹が立つ・イライラ ⇒30.6%
2⃣ 事故への不安 ⇒29.7%
3⃣ あせり ⇒14.4%
4⃣ 不安・悩み ⇒11.7%
5⃣ 眠気・疲労 ⇒8.1%
6⃣ 神経質 ⇒5.4%
という結果が出ています。
ですから、ちょっとした出来事でも煽る行動になりやすくなるんですね
事故への不安よりも1位の腹が立つ・イライラの方が上なのが驚きです。
キレる運転手「ロードレージ」とは?
よく「ロードレージ」という言葉を聞くようになりました。
ロードレイジと言ったりすることもあります。
割り込みや追い越しに腹を立てて、攻撃的になる運転手のことです。
1⃣ 追い越しに激怒してしつこく追跡。鉄パイプでドアミラーをこわした。(埼玉県和光市)
2⃣ 追い越し車線で車から出て口論になり、後続車にはねられた。(愛知県弥富市)
このようなトラブルに巻き込まれないように、お互いに気持ちのいい運転をしたいですね。
危険運転の罰則は?
過失運転致傷 | 危険運転致傷 |
自動車を運転するうえで、必要な注意をおこたり、人を負傷させた場合 | 重大な交通の危険を生じさせる行為を行い、人を負傷させた場合 |
7年以下の懲役もしくは禁錮 または100万円以下の罰金 | 15年以下の懲役 |
煽られない方法はあるの?
✤ 2車線の場合は、左側の車線で走るようにしましょう。
右側の車線は、速く走る車が多いです。
左側は比較的、法定速度で走る車が多いので安心して運転できますよ。
✤ ノロノロ運転をしないようにしましょう。
法定速度で走るのは当たり前なのですが、それよりも遅く走ると後続車はイライラします。
後続車をイライラさせない、ということも煽られない方法です。
✤ 自分が遅いと感じたら、後続車に先に行ってもらいましょう。
コンビニなどがあればその駐車場にいったん入るなどして、後続車に先に行ってもらうようにしましょう。
✤ クラクションを鳴らすときは、短く鳴らしましょう。
クラクションを鳴らす長さで、受け取る印象が大きく変わってきます。
交通行動の社会心理学によると、
● 0.3秒前後 ⇒安全確保のクラクション
● 0.5秒以上 ⇒感情確保のクラクション ⇒煽られる原因になります。
✤ 車間距離を取って走りましょう。
後ろにベッタリとつかれると、前の車はムカついてわざとブレーキを踏んでやろう、と思うことがあるようです。
前の車との車間距離を取って、運転するようにしましょう。
✤ 無理な割り込みはしないようにしましょう。
煽る人の理由で、無理に割り込まれてムカつく、という声がけっこう多いです。
もし煽られたら、どうしたらいいの?
もし煽られたら、路肩に車を止めて相手に先に行ってもらうようにしましょう。
クラクションを鳴らしたりすると、相手を怒らせることになるのでやめた方がいいです。
窓は絶対に開けないようにしましょう。
✤ 逃げられない場合は、車を止めて鍵を開けずに警察に通報します。
ドライブレコーダーをつけよう
今ドライブレコーダーをつける人が急増しています。
やはりドライブレコーダーをつけて、証拠を残すことは大切ですね。
煽り防止のステッカーも効果的!
よく話に聞くのが、煽り防止ステッカー。
このようなステッカーが貼ってあると、変なことはできないな、と思われるようですよ。
試してみてもいいかもしれませんね。
いくつかパターンを想定して、シュミレーションしておくのも大切なことですね。